身体の不調があらわれた時に「どの診療科を受診したらよいか戸惑う」という話をよく耳にします。また、特にご高齢の方の場合、一人の方が多くの症状を抱えているというケースがよくあり、従来のような、臓器ごとに細分化した「臓器別診療」だけではすべての疾患に対応しきれないことが少なくありません。

そこで当院では総合診療科を置き、幅広い領域に対応した総合的な診療活動をおこなっています。受診すべき診療科が分からない場合や、いくつかの病気を併せ持つ方、身体の機能が低下してきた方は、まずは総合診療科にご相談ください。

最適な医療を提供するために、総合診療医が患者さまの症状や検査内容をもとに診療方針を決定し、治療をおこないます。また必要があれば、九州大学病院などの高度医療機関へ治療を引き継ぎます。
　また総合診療科では、予防医療や健康増進にも力を入れています。病気の早期発見と適切な治療は、みなさまのQOL（生活の質）の向上や健康寿命の延伸をサポートします。

当院の九州総合診療センターは全国の日本病院総合診療医学会の事務局も兼ねています。現在、5名の総合診療医が在籍しており、「総合内科」を中心に、「生活習慣病」「感染症」「消化器疾患」「呼吸器疾患」の診療にあたり、さらに「漢方薬治療」もおこなっています。

また、専門研修医、初期研修医、医学生などを積極的に受け入れ、若手医師の育成にも力を注いでいます。さらに九州大学病院、福岡大学病院、九州医療センター、九州中央病院、福岡赤十字病院、原三信病院、徳洲会病院、千鳥橋病院、飯塚病院、北九州医療センターとの定期的な勉強会「九州総合診療セミナー」でも事務局として中心的な役割を果たし、各病院の総合診療医とも連携をとりながら診療力の向上に努めています。