特集・コラム
ご挨拶
この度、原土井病院内科部長に着任しました宮城友豪と申します。
これまで消化器内視鏡、一般内科、老年内科を中心に診療を行ってまいりました。いままでの経験を活かし、当院でも高齢患者さんの診療、胃カメラ、大腸カメラなどの診療を行い、地域の皆様のお役に立てるよう励んでまいりますので、よろしくお願いいたします。
上・下部消化器内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)について
当院では以前より上・下部消化器内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)を行っています。慣れている方もいらっしゃる一方で、初めての方にはどうしても不安がつきまとうものです。そのような不安を少しでも解消していただくために、今回あらためて胃カメラと大腸カメラについて紹介いたします。

❶上部内視鏡検査(胃カメラ検査)
内視鏡(スコープ)を使用して、咽頭(のど)・食道・胃・十二指腸を観察します。観察して異常が疑われた場合、生検(組織の採取)を行い、病理検査(顕微鏡による良悪性の確認など)で確定診断を下します。
胃カメラ検査には、口から内視鏡を挿入する「経口内視鏡」と、鼻から内視鏡を挿入する「経鼻内視鏡」があります。それぞれのメリットとデメリット、検査で分かる病気などを次に示します。
■経口内視鏡/太さは約1cm
メリット/画質が良く、診断能力が高い。操作性が良い。胃の壁(粘膜)を洗ったり、胃の中の液を吸引する能力が高いので比較的検査時間が短い。
デメリット/嘔吐反射が起こりやすい。
■経鼻内視鏡/太さは約6mm
メリット/細いので嘔吐反射が起こりにくい。
デメリット/画質や操作性が経口内視鏡よりも劣る(以前よりは改良されていますが)。検査時間が長くなる。鼻腔が狭いと痛みや出血を起こすことがある。

■胃カメラ検査で分かる病気
咽頭(のど)=咽頭部腫瘍(がん)/食道=食道裂孔ヘルニア、逆流性食道炎、食道がんなど/胃=胃がん、胃炎、胃潰瘍、ピロリ菌感染、胃ポリープなど/十二指腸=十二指腸潰瘍、十二指腸がん
■検査を受けたほうが良い人
のどや胸のつかえ感、飲み込み辛さがある方/咳が続く方 咳止めなどを服用しても症状が続く方)/げっぷが上がる方/吐気、嘔吐がある方/胸やけがある方/胸痛がある方(心臓や肺の病気がなくて、痛みが続く方)/心窩部、みぞおち(胃のあたり)の痛み、不快感、腹部膨満感がある方/今までに胃潰瘍、十二指腸潰瘍や逆流性食道炎などになったことがある方/ピロリ菌の除菌歴がある方(ピロリ菌を除菌しても胃粘膜の炎症が残っていることがあります)/ご両親、ご兄弟でピロリ菌を指摘されたことがある方/たばこを吸う方やよくお酒を飲んだり、塩分を多くとる方/胃がん検診を受けたことがない方/胃や食道の病気の治療歴がある方。

❷下部内視鏡検査(大腸カメラ検査)
内視鏡(スコープ)を肛門から挿入し、肛門、大腸、回腸末端(小腸の終わりの部分)を観察します。ポリープや腫瘍があれば、生検を行い、病理検査によって確定診断を下します。ご高齢の方、不安な方は2~3日間の入院で検査もできます。
具体的な検査の流れは図1をご覧ください。
■大腸カメラ検査で分かる病気
大腸=大腸がん、大腸ポリープ、大腸憩室症、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)など/肛門=痔、肛門ポリープ
■検査を受けたほうが良い人
便秘や便が細くなったり、残便感がある方/下痢の方/血液が混じった便が出る方/貧血を指摘された方/腹痛などの腹部症状がある方/便潜血陽性の方/お酒を飲まれる方、たばこを吸われる方/肥満気味の方/大腸がん検診を受けたことがない方/大腸の病気の治療歴がある方。

早期発見が大切です
ここで2021年の部位別がん罹患数を見てみたいと思います(図2・図3)。
■男性
❶前立腺がん、❷大腸がん、❸肺がん、❹胃がん
■女性
❶乳がん、❷大腸がん、❸肺がん、❹胃がん
男性は前立腺がん、女性は乳がんがそれぞれトップですが、男女合わせた罹患数では大腸がんがトップです。特に近年では40~50代の働き盛りでの罹患も目立ってきています。胃がんも、近年減少傾向とはいえ大腸がん、肺がんに次ぐ罹患数となっています。どの癌にも言えることではありますが、治療の鍵は早期発見と早期治療です。
できれば定期的に検査を受けていただくのが望ましいのですが、不安や疑問をお持ちの方も多いかと思います。皆様が安心して検査に臨めるよう、私たちがしっかりサポートいたしますので、まずはお気軽にご相談ください。


(日本対がん協会ホームページより)
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